チャパティ チュウラなど

 カトマンドゥ盆地では、主食にはご飯だが、小麦粉を使った チャパティとか プーリーなどがある(山地では小麦粉以外の雑穀の粉を使う頻度はずっと多くなっている)。先ほどのタカリ料理ではソバ粉を入れて作っている。風味があってなかなかおいしいものである。カレーとかアチャールなどと一緒に食べている。
 チュウラという保存食もネパール人は好んで食べる。米を籾のまま水につけておいたのを蒸してうすに入れて搗くと籾が分離し、米は平べったくつぶれたのを乾燥したものである。携帯食になるだけでなく、主食としても好まれている。カレー料理とか、アチャールなどと一緒に食べるとおいしいものである。ティハールのご馳走としてご飯の代わりに出されたりもする。ただ、うっかり食べ過ぎると腹の中で膨れて大変な目にあってしまうから要注意である。このチュウラをバターでで炒めて砂糖をまぶすと結構おいしい。これをネパール人に食べてもらったら「これ何ですか、アッ チュウラだ」
 ヒマラヤ登山の記録などを読んでいると、必ず ツァンバ という食べ物が出てくる。大麦を煎って粉砕したもので、かつては日本の農村でも作っていた。私も小さい頃よく食べたものだ。そのまま食べたり、お湯で練って食べたりした。雑穀の粉を ソバガキや スイトンのようにして食べる地方もあるとか。