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「エコファーマー」てなーに |
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最近、けっこう、この横文字を見る機会が増えてきました。私が思うのに多分、農業の省エネに努力したり、無機質の肥料など少なくしたり、除草剤を使わない、むやみに物を燃やさない、等々環境のことを何時も考えている農業だた思っていました。正式には「持続性の高い農業生産方式導入指針」と言うのだそうです。
これは平成11年に制定され、当時農協の指導員に詳細をお尋ねしたところ、エコファーマーに認定されることが生産商品の販売に有利になる、と伺っていました。図らずも平成17年度から山梨県が「山梨県特選農産物認証制度」と言うものを作り、一定の基準をクリアした農産物を特選農産物として認証することにし、勝沼町からは種無しピオーネ、ロザリオビアンコがその対象となりました。そして認証を希望する農家は必然的に、エコファーマーでなくてはならないというわけです。
エコファーマーに認定されるには、畑の砂を提供し成分検定を受け、その結果を向う5年間に、どのくらい改良できるかの一点だけです。目に見える成果を期待されるわけです。しかし、昨日まで無機肥料で、除草剤を多用し、畑でビニールを燃やしていても、一方、ほとんどを有機肥料で、除草剤は使わず、枝の焼却等々環境に配慮した耕作も、土さえ検定を受ければ分け隔てなく念願のエコファーマーになれるというわけです。いずれにしても、目標をクリアして地域の環境が早くきれいになれば、何より善いことです。幣園は平成17年度第1724678 号として認定されました。
なお、勝沼のもも等は「山梨県特選農産物認証委員会」から団体として認証されていないので、対象となっていません。 (05/12/27)
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草生栽培と緑肥栽培 |
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当園では、草生栽培は15年以上の歴史をもちますが(即ち、除草剤は15年以上使用していない)、当初から草生栽培が現在のように世の中で受け入れられると思っていませんでしたが。<BR>
ここ数年、農水省が緑肥栽培という言葉を使うようになりました。多分、その言葉の持つ意味は、刈り取った草や幼木の緑の部分を堆肥にして使う、又は堆肥にする行程を畑のために利用するということではないかと考えます。20年近くも、刈り取った草を腐らせその養分で又、草が伸びる そう言う循環が出来あがって居ります。昨今アメリカから輸入したナギナタガヤによる草生栽培が、行政などによって奨励されておりますが、当園では自然雑草で充分と考えております。山梨県果樹園芸会発行の『山梨の園芸』の草生栽培特集に「雑草なれど、されど雑草」、と記述がありましたが、20年近く雑草草生栽培を行った経験では、絶対、雑草が良いと思っつて居ります。(04/08/06)
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トレーサビリティ(トレサビリティ)ってなーに? |
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実は、日曜日朝のNHK「新世紀 たべもの」という番組で、私はこの言葉を始めて知りました。あの合瀬さんと言う解説員、若年寄のような、それでいて食品のことについてメッポー博学であることが端々に感じられる方です。そして桜井洋子アナ。
せっかく、世に出てきた素晴らしい考え方「トレサビリテイ」。もう何年にもなろうというのに、私達生産者段階でさえ耳に入ってきません。流通の経路をはっきりさせることは語ることも、必要としません。有名な消費者グループでさえ産地の仲買を通じて、均一とは言えない商品を注文数だけ買い集めています。
流通の経路を知ることは生産者と消費者が言わずとも分かる、この国の流通を思い知らされることになります。
現在に必要とされる言葉、日常使われる言葉、になるように「トレサビリテイ」に指数をつけてみました。トレサビリテイ指数1、(生産者)2、(集荷農協、又は集荷商人)3、市場4、仲買5、小売り商と言うぐあいに人手に渡る毎に1プラスします。 |
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雨不足と、うまい桃・うまいぶどう |
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今年も雨不足の心配です。新芽が伸びて桃園やぶどう園の緑が映えるこの時期、雨はいくら降っても多すぎることはありません。このところ、まとまった雨がないため、関西方面で大雨注意報が出るたびに、今度は降るかな?という、気分です。天気予報の〔今後の雨の予想図〕では九州から東海まで順調に東進した雨雲が、関東の西、山梨辺りで突然消えるのです。そして、やっと残った薄い雨雲も、山梨の中心勝沼辺りで穴が開いて、降りません。というのです。桃狩り、ぶどう狩りのお客様が、笹子トンネルを抜けたら雨が止んでたよ。とたびたびおっしゃいます。雨の少ないこの地方だからこそ、きっと、おいしい桃や、ぶどうが獲れるのですね。(06/05/11) |
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平成18年度施肥及び防除薬剤散布の方針 |
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特に問題になるのは肥料の有機率の割合だと思います。幣園の場合、桃では10年以上に亘って10アールあたり、堆肥1トン、緑肥1〜2トン、(何れも100%有機)農協配合160キロ(有機率68%)で、凡そ有機率90%くらいです。ぶどうでは10アールあたり、堆肥1トン、緑肥1〜2トン、農協配合160キロ(有機率85%)で、凡そ有機率90%くらいです。<BR>
薬剤については、平成18年度JA全農山梨が発行する「果樹病害虫防除暦」に従い散布いたします。 |
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平成19年度施肥及び防除薬剤散布の方針 |
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平成19年度に幣園で予定している桃、ぶどうの防除は、平成18年12月に作成されたフルーツ山梨農協発行の「平成19年JAフルーツ山梨(桃)ブドウ防除暦」に従い行います。
消毒は回数の少ないことに、こしたことはありませんが、無農薬で一年こっきりで、廃園にしたりしてはいけませんし、毎年、安定した収量を約束されねばなりません。JAにおいて組み立てた、現在考えられる、法令に従った、安心、安全のための、最良の、害虫や、病害の防除方法と信じますので、お客様にも、ご了解していただけるものと思います。(この防除暦の作成は、多数の指導員が農薬の安全性、残効期間、法令順守、等々多方面から検討し、更に農協支所別に、伝統ある防除も加味した、県単位の画一したものでは物ではありません。)
当然のことですが、桃、ぶどうの生育過程では、極めて、幼果の時に袋をかけるなどして、直接薬剤が果実にかからない方法をとるなど、労暇を惜しまず致します。 (07/01/02)
平成18年秋に19年の生育に必要な施肥は、桃は、10アール当たり、堆肥1トン、JАフルーツ山梨農協配合肥料(有機率68パーセント)150キロ、予想される青草2トンで、有機率は凡そ、90パーセントです。
ぶどうは10アール当たり、堆肥1トン、JAフルーツ山梨農協配合肥料(有機率85パーセント)150キロ、予想される青草2トンで、有機率は凡そ、90パーセントです。(06/12/14) |
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平成19年度 桃・ぶどう・新植情報 |
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平成18年秋植えのぶどうは、瀬戸ジャイアンツ、カッタクルガン、リザマート、藤稔です。従って、幣園のぶどうの栽培品種は、種無しデラ、キングデラ、リザマート、種無し巨峰、種無しピオーネ、アジロン、翠峰、ピッテロビアンコ、ロザリオビアンコ、瀬戸ジャイアンツ、カッタクルガン、藤稔、ゴルビー、甲斐路、レッドネヘレスコール、紅三尺、甲州三尺、マニュキュアフインガー、ベーリA、甲州、バラティとなります。
桃では、特に新品種の採用は有りませんが、捕植のみにとどまりました。桃の栽培品種は、はなよめ、ちよひめ、日川白鳳、八幡白鳳、加納岩白桃、夢しづく、早生白鳳、白鳳、浅間白桃、一宮白桃、一宮水密、川中島白桃、ゆうぞら、みさかっ娘、釈迦堂白桃、黄金桃(黄桃)です。(06/12/12) |
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平成21年度 淘汰品種 |
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弊園で08年を以って淘汰されたぶどうと桃の品種は次のとおりでです。何れも、収穫時期が遅い、露地での栽培が困難(弊園では原則ハウス・サイドレス・雨避け栽培は興味がありません)栽培しても求められる品種の特性が出ない・他の品種に置き換えることができる・・・等のためです。
ぶどう・・・甲州、甲州三尺、バラティ
桃・・・ 早生白鳳、雨宮白鳳、ななひこ |
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09年桃の防除(消毒)・ぶどうの防除(消毒) |
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09年桃とぶどうの防除は、JAフルーツ山梨が配布した桃の防除暦・ぶどうの防除暦に従い散布いたします。
余談ですが、桃・ぶどうのお手伝いの方は毎年若干の入れ替えがあり、今年も経験者がおいでですが、カイガラムシが全然ついてないのに驚いていました。桃にとっての現代の大敵はハモグリガとカイガラムシです。いずれもひどい食害を目撃しておりますので、今年だけでなく、翌年に立ち上がれないほどのダメージは絶対に避けねば安定した供給・販売ができません。
農薬は少ないに越したことはありませんが、安全・安心の究極の防除体系と信じております。(09年4月23日) |
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農薬のポジティブリスト |
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桃や、ぶどうに、使っていけない農薬が検出されないか。基準以上の残留農薬が検出されないか。このことについての厳しい制度が先月29日より施行されました。度重なる農協・行政・マスコミ等の呼びかけで、生産者は緊張し続けています。隣接する圃場に、消毒の度に、ネットを張ったり、消毒の圧力を下げたり、気を使いながらの作業を強いられてます。とにかく、例えれば25メータープールの水に塩3グラム(一つまみ)の濃度を検出し、又は100トンの砂に対する1円玉の重さの比率を見つけ出し違反とするのだそうです。違反農家は、共選者への補償や、風評被害の補償で数億円にもなるというのですから。
このあと、国内で、違反が直ぐに出るのか、出ないのか。数年後忘れた頃に出るのか、アドバンテージを見守るという状況です。実務では、厳しく管理し、袋をかけた、桃やぶどうから、然も、表皮を剥きとり、種を除去した検体から違反が出るとは考えにくいのですが。このホームページのひとりごと欄「桃とぶどうの薬剤関係」にご説明してありますが、生産者側で、これほどまでに気を使って、この問題に対応しているのに、消毒が仮にかかるとしたら、一番かかりやすい表皮を、テレビで、「桃やぶどうは皮を剥かないで食べるとおいしい」等、の解説はやっぱり、問題ありだと思うのですが。(06/06/16) |
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食の安全・安心 栃木のイチゴ 「とちおとめ」 |
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1月31日に発覚した栃木県上都賀農協のイチゴ「とちおとめ」から、残留基準の9倍の農薬。馴染みのない農薬なので調べてみましたら、「ネマトリンエース」と言う農薬は生育過程でいつも散布する農薬ではなく、蒔種や苗の定植時に予め土中に撹拌してセンチュウ類を殺虫する農薬だそうです。10アール当たり20キロをむらなく散布し、耕土20センチを撹拌し、年1回使用(定植直前)云々。と有りました。使用実態は不明ですが、農家も、農協も、思いもよらない結果に驚愕されてるのではと、拝察します。10アール当たりの散布量が適当だったのか、有効期限を確保するため、余りにも定植直前すぎたのでは。
それにしても、問われるのは、発覚した時の各会社の上層部(今回は農協)の対応です。今回も「10個以下で、食べ続けなければ問題ない」という発表でした。保健所のコメントとしては(農薬「ネマトリンエース」の主成分ホスチアゼートは発ガン物質ではなく、小動物への影響調査では、体重増加の抑制、副腎皮質に色素の・・・が認められる。等だそうです。保健所・談)適当と思われますが、農協としては「精査してるが、農薬の経路、流通は厳しく管理してるので、間もなく個人が特定され、消費者や、不特定な大勢の農家に迷惑がかかる事態は避けられると思う。」くらいのコメントが欲しかったのです。(07/02/06)
昨夜、深夜のニュースでは、179軒の農家で、残留基準を上回った4軒が特定されたと報じられてました。この事件では、さらに、この後の風評被害の対応等について、果物を生産し、勝沼の桃狩り、勝沼のぶどう狩りを提供している農家として、さらに詳しく発表されることを期待します。(07/02/07) |
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認定農業者・・・正式名・・・農業経営改善計画認定書 |
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平成4年に発足した、向こう5年間の農業の目標をたて山梨県が認定して種しゅの特典を与える制度。
5年ごとに新たな計画を立てつつ連続して今回の再認定になりました。 (09年12月18日)
この制度は平成4年に発足した制度で、農業者が向こう5年間の目標を作成し県が達成が可能であるか、農業の担い手として、妥当な計画かどうか、等々審査して認定を与える制度です。
私どもでも、発足当初から計画を作成し、認定が繰り返し更新されてます。 (07年4月15日) |
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ぶどう栽培の本 |
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7月1日に「ぶどう栽培の本」のお問い合わせがありました。
社団法人 山梨県果樹園芸会(会長 鈴木武雄)が発行する〈葡萄の郷から〜おいしいブドウのできるまで〜〉をお奨めします。今年3月に発行されたばかりの実務書です。 (07年7月2日) |